皆さん、こんにちは。埼玉県所沢市を拠点に、地域密着から全国規模まで塗床・防水・塗装工事を手掛けている株式会社AIMです。
工場や厨房の床が滑りやすくて、ヒヤリとした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、塗床工事において珪砂(けいしゃ)を添加することで、水や油による床の滑りを防ぎ、従業員の転倒事故を未然に防ぐことができます。
この記事で得られる3つの重要ポイントは以下の通りです。
まずは全体像から押さえていきましょう。
- 珪砂は人工的な凹凸を作り出し、水や油によるハイドロプレーニング現象を防ぐ
- 安全靴か長靴か、デッキブラシか高圧洗浄かなど、現場の運用に合わせた粗さの調整が重要
- 凹凸を過剰にすると汚れが詰まり不衛生になるため、安全性と清掃性のバランスに注意が必要
記事の流れを先に確認しておくと、読み進めやすくなります。
目次
- 塗床工事における「珪砂」の役割とは?転倒事故を防ぐメカニズム
- 現場の環境に合わせた珪砂の選び方とバランス
- 珪砂を用いた塗床工事でよくある失敗例と注意点
- よくある質問(塗床工事の珪砂について)
- まとめ
■ 塗床工事における「珪砂」の役割とは?転倒事故を防ぐメカニズム
珪砂は塗料に混ぜて床に塗布することで表面に細かな凹凸を作り、水や油がこぼれても靴底が滑らないようにする強力な滑り止め効果を発揮します。
従業員の安全を守るための、非常に重要な役割を担っています。
・水と油によるハイドロプレーニング現象の防止
床に水や油がこぼれていると、なぜあんなにも滑りやすくなるのでしょうか。その原因は、靴の裏と床の間に液体の膜が入り込み、靴が浮いた状態になってしまう「ハイドロプレーニング現象」にあります。自動車が濡れた路面でブレーキが効かなくなるのと同じ原理です。
この状態を防ぐために使われるのが、「骨材(こつざい)」と呼ばれる硬い粒である珪砂です。これを塗料に混ぜ込んで床に塗ることで、人工的に細かな凹凸を作り出します。この凹凸が水や油の膜を突き破り、靴底をしっかりとグリップするため、滑りにくい床を実現できるのです。
・労働災害を防ぐための「防滑性」の付与
工場や厨房では、日常的に「ヒヤリ・ハット」が発生しやすい環境にあります。特に水や油を頻繁に使用するエリアでは、転倒事故のリスクが常に伴います。転倒による骨折などの労働災害は、従業員の健康を損なうだけでなく、生産ラインの停止や企業の信頼低下といった大きな損失につながるケースは珍しくありません。
だからこそ、塗床工事でしっかりと防滑性(滑りにくさ)を持たせることが求められます。珪砂を用いた防滑塗床は、こうしたリスクを物理的に軽減するための最も効果的な手段の一つです。
■ 現場の環境に合わせた珪砂の選び方とバランス
滑りにくさと掃除のしやすさは反比例するため、現場で履かれている靴の種類や、日々の清掃方法に合わせて珪砂の粗さをミリ単位で調整することが成功の鍵です。
単に滑らなければ良いというわけではありません。
・作業員の靴(安全靴か長靴か)に応じた粗さの選定
防滑塗床を設計する際、まず確認すべきは作業員が「どのような靴を履いているか」です。例えば、水産加工場などで深い溝のある長靴を履いている場合、ある程度粗く大きな粒の珪砂を使わなければ、靴底の溝に引っかからず、十分なグリップ力が得られません。
一方で、自動車整備工場などで平らな靴底に近い安全靴を履いている場合は、細かめの珪砂でもしっかりとグリップします。靴の種類を無視して粗さを決めてしまうと、効果が薄かったり、逆に歩きにくくなったりして、後々現場の不満に繋がるという業界の一般的な課題があります。
・清掃方法(高圧洗浄かモップ拭きか)とのバランス調整
もう一つ重要なのが、日々の清掃方法とのバランスです。防滑性を高めるために珪砂を粗くすると、どうしても表面のザラザラ感が強くなります。もし現場の清掃がモップ拭き中心であれば、モップの糸が引っかかってしまい、掃除が非常に困難になります。
高圧洗浄機やデッキブラシでゴシゴシ洗える環境であれば粗めの仕様でも問題ありませんが、拭き掃除がメインの現場なら、防滑性をややマイルドにして清掃性を優先する必要があります。水はけの良さなども含め、総合的なバランス設計が求められます。
■ 珪砂を用いた塗床工事でよくある失敗例と注意点
「とにかく滑らないように」と過剰な凹凸をつけると、汚れが入り込んで落ちなくなり、かえって非衛生的な環境を招く失敗が多発しています。
やりすぎは禁物です。
・凹凸への汚れ詰まりによる衛生環境の悪化
防滑仕様を導入した後に「掃除が大変になった」と後悔する工場は少なくありません。滑り止め効果を追求するあまり珪砂の粒を大きくしすぎると、深い凹凸の間に食品のカスや油汚れが入り込んでしまいます。
こうなると、通常のブラシでは汚れを掻き出すことができず、蓄積した汚れがバクテリアやカビの温床になってしまいます。特にHACCP(ハサップ:食品の衛生管理手法)への対応が求められる食品工場では、衛生環境の悪化は致命的です。安全性だけでなく、清潔さを保てる範囲の粗さに留めることが重要です。
・台車の車輪摩耗や塗膜自体の早期劣化リスク
もう一つの注意点は、台車やフォークリフトへの影響です。硬くて粗い珪砂を敷き詰めた床の上を、重い荷物を載せた硬いナイロン車輪の台車が頻繁に通ると、ヤスリの上を走っているような状態になります。
その結果、台車の車輪が異常な早さで削れてしまったり、逆に床の防滑の凹凸自体が削り取られて、結局滑りやすくなってしまったりするリスクがあります。車両の通行が多いエリアでは、車輪への負荷も考慮した材料選定が必要です。
まずは詳しい情報をご覧ください。
■ よくある質問(塗床工事の珪砂について)
ここでは、お客様からよくいただく質問にお答えします。
Q1:珪砂を入れると費用は高くなりますか?
A:通常の平滑な塗装に比べ、珪砂の散布とそれを固定するためのトップコート(上塗り)の工程が増えるため、若干の費用アップになります。しかし、転倒事故を防ぐ費用対効果を考えれば非常に有益です。
Q2:一度施工した防滑効果はずっと続きますか?
A:フォークリフトや台車が頻繁に通る場所では、経年によって表面の凹凸が摩耗し、徐々に滑りやすくなることがあります。定期的な点検と、トップコートの塗り替えメンテナンスが推奨されます。
Q3:後から珪砂を追加して滑り止め加工をすることはできますか?
A:既存の塗膜の状態にもよりますが、表面を研磨・洗浄した上で、新たに防滑仕様のトップコートを重ね塗りすることで滑り止め加工を追加することは可能です。
■ まとめ
工場の安全を守るためには、珪砂を用いた防滑塗床が有効ですが、現場の清掃方法や使用環境に合わせた最適な「粗さ」の選定が欠かせません。
株式会社AIMは、埼玉県所沢市を拠点に関東近郊をはじめ全国で塗床・防水・塗装工事を手掛ける専門会社です。食品工場や整備工場など、過酷な環境下での施工実績が豊富にあり、現場の「水・油・荷重」の条件に合わせた最適な防滑プランを自社一貫体制の適正価格でご提案します。
「最近、工場の床が油や水で滑りやすくてヒヤリとした」という方は、重大な事故が起きる前にぜひご相談ください。現状の床をプロの目で診断し、安全性と清掃性を両立する最適な防滑プランをご提案します。現地調査・お見積もりは無料です。
まずはお気軽にお問い合わせください。

