工場の床材は何がいい?塗床・長尺シート・タイルの違いと選び方

工場の床を改修するとき、「塗床にするべきか、シートを貼るべきか」「今のコンクリートのままではダメなのか」と迷うことがあります。

工場の床は、見た目だけで選ぶものではありません。フォークリフトが走るのか、水や油を使うのか、薬品がこぼれる可能性があるのか。現場によって床にかかる負荷は大きく変わります。

この記事では、工場で使われる塗床・長尺シート・タイル・コンクリート仕上げの違いと、現場に合った床材を選ぶときの考え方を解説します。




工場で使われる主な床材は4種類

工場の床は、コンクリートの上をそのまま使用する場合もあれば、表面に塗床材を施工したり、シートやタイルで仕上げたりする場合もあります。

どれが優れているという話ではなく、工場の用途や床に求める性能によって使い分けることが重要です。



塗床は現場に合わせて機能を持たせやすい

塗床は、コンクリートの床面にエポキシ樹脂やウレタン樹脂などの床用材料を施工する仕上げです。工場や倉庫、厨房、整備工場など幅広い場所で使用されています。

材料や工法によって、耐摩耗性、防滑性、耐薬品性、耐熱性など必要な性能を持たせられる点が特徴です。人だけが歩く場所と、フォークリフトが毎日走る場所では、同じ塗床でも選ぶ材料や施工方法は変わります。

株式会社AIMでも、既存の防塵床が傷んでいた工場にエポキシ厚膜を提案するなど、床の状態や使い方に合わせて工法を変えています。

参照URL:株式会社AIM「工場の塗床施工事例」



長尺シートは用途に応じた製品を選べる

長尺シートは、塩化ビニルなどで作られたシート状の床材を床面に貼って仕上げる方法です。「ビニル床シート」「塩ビシート」と呼ばれることもあります。

防滑性や耐薬品性など、用途に応じた製品があります。工場だけでなく、厨房や医療施設、商業施設などでも使われています。

ただし、シート同士の継ぎ目ができることや、床の形が複雑な場所では施工方法を検討する必要があります。既存床の状態によっては、そのまま貼れるとは限りません。

参照URL:エービーシー商会「床」



タイルは水や薬品を扱う場所でも選択肢になる

工場では、タイル仕上げが使われる場合もあります。特に水を使う場所などでは、素材や表面形状を選ぶことで防滑性や清掃性を考慮した床をつくれます。

一方で、目地があるため、清掃方法や汚れの入り込み方まで考えて選ぶ必要があります。割れた場合の部分補修はしやすいものの、台車や重量物が頻繁に通る場所では、床への負荷も確認しておきたいところです。



コンクリート仕上げは表面の摩耗や粉じんも確認する

工場によっては、コンクリートを打設した状態のまま床として使用しているケースもあります。

余計な仕上げを加えないためシンプルですが、使用を続けるうちに表面が摩耗したり、粉じんが出たり、油が染み込んだりすることがあります。現在問題がなくても、何を扱う工場なのかによっては表面保護を検討した方がよい場合があります。




塗床・長尺シート・タイルは得意な環境が異なる

工場の床材を比較するときは、「一番丈夫なのはどれか」だけで判断しないことが大切です。

同じ床材でも製品や工法によって性能は違いますし、施工する下地の状態によって仕上がりも変わります。



耐久性は床にかかる負荷から考える

耐久性を考えるなら、まず床に何が載るのかを確認します。人が歩くだけなのか、台車を使うのか、フォークリフトが走るのか、重量物を設置するのか。この違いだけでも床への負荷は大きく変わります。

例えば塗床でも、比較的薄いコーティング仕上げと、厚みを持たせた工法では対応できる負荷が異なります。「塗床だから丈夫」とまとめるのではなく、工法まで確認する必要があります。



清掃しやすさは表面だけでなく継ぎ目も見る

食品工場や厨房など、日常的な洗浄が必要な場所では清掃性も重要です。

塗床は床面を連続して仕上げられるため、継ぎ目を抑えた床にしやすい特徴があります。一方、シートやタイルは継ぎ目や目地があるため、その部分を含めた清掃方法を考える必要があります。

ただし、塗床でもひび割れや剥がれが発生すれば、その部分に汚れや水が入りやすくなります。床材だけでなく施工後の状態を保つことも重要です。



部分補修の方法は床材によって変わる

工場の床は全面を一度に改修できるとは限りません。設備を動かせなかったり、操業を止められなかったりするためです。

タイルなら破損した箇所を部分的に交換できる場合があります。塗床でも傷んだ範囲だけを補修することはできますが、既存塗膜との密着や色の違いなどを確認する必要があります。

施工範囲だけでなく、「次に傷んだときにどう直すか」まで考えておくと床材を選びやすくなります。



水・油・薬品を扱う場合は材料の性能を確認する

水や油、薬品を扱う工場では、床に液体が触れることを前提に選びます。

特に薬品については、「耐薬品性がある」という表記だけで判断できません。使用する薬品の種類や濃度、床に触れている時間などによって適した材料が変わります。

食品工場のように熱水洗浄をする場所であれば、耐水性だけでなく熱への対応も必要です。実際にどのような使われ方をする床なのかを先に整理することが大切です。

参照URL:

エービーシー商会「厨房・食品工場」



施工期間は工場を止められる時間から逆算する

床を選ぶときに見落とされやすいのが、施工中にその場所を使えない時間です。

工場では、数日間全面を止めるのが難しいこともあります。その場合は、施工エリアを分けたり、硬化の早い材料を使ったりする方法を検討します。

材料の性能だけではなく、操業スケジュールまで含めて工法を決めることが重要です。




工場の用途から床材を選ぶ

床材の候補が分かっても、実際に自社工場の床をどうするかは別の話です。ここでは現場の使い方から考えます。



フォークリフトが走る工場は摩耗と衝撃を見る

フォークリフトが走行する場所では、人が歩くだけの場所よりも床に強い負荷がかかります。特にタイヤが旋回する場所や荷物の積み下ろしをする場所は、部分的に摩耗しやすくなります。

既存床に剥がれや段差がある場合は、仕上げ材を選ぶ前に補修が必要です。段差が大きくなると台車やフォークリフトの走行にも影響します。



水を多く使う工場は滑りにくさと清掃性を見る

食品工場や洗浄工程がある場所では、水に強いだけでは足りません。床が濡れた状態でも作業するのであれば、防滑性も必要です。

ただし、表面を粗くすればするほど汚れが入り込みやすくなる場合があります。滑りにくさと掃除のしやすさのバランスを見ながら仕様を決めます。



油を扱う工場は既存床への染み込みを見る

整備工場や製造工場では、油がコンクリート内部まで染み込んでいることがあります。

表面だけをきれいにして新しい材料を施工しても、油分が残っていれば密着を妨げる原因になります。そのため、新しい床材を選ぶ前に既存床の状態を確認することが欠かせません。



薬品を扱う工場は薬品名まで確認する

酸やアルカリ、溶剤などを扱う場合は、実際に使用している薬品を施工会社へ伝える必要があります。

「薬品を使っています」だけでは適切な材料を判断できません。薬品名や濃度、温度、接触時間まで分かると、メーカーの耐薬品データと照らし合わせて検討しやすくなります。



清掃性を重視する工場は床全体を見る

衛生管理を重視する工場では、床面だけではなく壁際や側溝との取り合いも確認します。

床単体ではなく、汚れや水がたまりやすい場所まで含めて考えることが大切です。




工場の床を塗床にするメリット

長尺シートやタイルにもそれぞれメリットがありますが、工場では塗床が向いているケースも多くあります。



使用環境に合わせて材料と工法を変えられる

塗床の大きな特徴は、求める性能に応じて材料や施工方法を選べることです。

歩行が中心の場所と重量物を扱う場所、水を使う場所、短期間で施工しなければならない場所では、必要な仕様が違います。現場ごとに選択肢を持てることが塗床の強みです。



既存床を生かして改修できる場合がある

床の状態によっては、既存のコンクリートを全面撤去せず、研磨や補修をしたうえで塗床を施工できます。

ただし、既存塗膜が大きく剥がれていたり、下地が傷んでいたりする場合は撤去や補修が必要です。「上から塗れば直る」とは限りません。



部分施工やエリア分けにも対応できる

工場を全面停止できない場合でも、施工範囲を分けながら改修できるケースがあります。設備の配置や作業動線を確認しながら施工計画を組むことで、操業への影響を抑えられる場合があります。


工場の床材を塗床にするか迷っている場合は、材料を決める前に現在の床と使用環境を確認することが重要です。株式会社AIMでは、工場や倉庫の状況を確認したうえで、用途に合わせた工法・材料をご提案しています。

工場の床工事について相談する




床材選びでは現在の床の状態も確認する

床材の比較だけに目が行きがちですが、改修工事では「何を施工するか」と同じくらい「今の床がどうなっているか」が重要です。



ひび割れや欠損を確認する

コンクリートにひび割れや欠損がある状態で、その上から新しい床材を施工しても、原因が解消されるとは限りません。

ひび割れの幅や動き、欠損の深さなどを確認し、必要に応じて先に補修します。



既存塗膜の剥がれを確認する

以前施工した塗膜が残っている場合、その塗膜がしっかり密着しているかも確認します。

浮いている既存塗膜の上から新しい材料を塗っても、下の塗膜ごと剥がれる可能性があります。既存床の状態によっては、一度研磨して下地を出してから塗床を行います。



油や汚れの染み込みを確認する

表面を掃除しただけでは分からないのが、コンクリート内部への油や汚れの染み込みです。

塗床では材料と下地をしっかり密着させる必要があるため、油分などが残っていると施工後の浮きや剥がれにつながることがあります。



下地処理まで含めて工事内容を考える

株式会社AIMでは、塗床工事で下地処理を重視しています。既存塗膜の撤去、研磨、ひび割れや欠損の補修など、現場によって必要な工程は変わります。

きれいな床材を上から施工することだけが床改修ではありません。完成後には見えなくなる下地をどう整えるかまで確認することが、長く使える床につながります。




工場の使い方に合った床材を選ぶ

工場の床材には、塗床、長尺シート、タイル、コンクリート仕上げなどがあります。どれか一つがすべての工場に適しているわけではありません。

フォークリフトの走行、水や油の使用、薬品、熱、清掃方法、工場を停止できる時間などを整理すると、自社に必要な床が見えてきます。


特に既存工場の改修では、床材のカタログだけを見て決めるのではなく、現在の床に剥がれやひび割れ、油の染み込みがないかも確認することが重要です。

株式会社AIMは埼玉県所沢市を拠点に、関東近郊を中心として全国の塗床工事に対応しています。工場や倉庫、食品工場などの施工実績をもとに、現場状況やご要望に合わせた工法をご提案します。


「今の床には何を施工すればいいのか分からない」「操業を止められる時間が短い」といった段階でもご相談いただけます。まずは現在の床の状態と使い方をお聞かせください。


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